6 出産扶助

出産扶助とは、分娩費用、分娩に伴う入院費などを支給するものです。施設で分娩する場合と、居宅で分娩する場合で、支給の上限額が若干異なります。入院費は施設分娩の場合に限られ、個室費用は支給されません。

このほか、新生児のための寝具、産着、おむつなどが必要な時は、一時扶助の対象となります。

7 生業扶助

生業扶助とは、対象者の自立を支援する給付です。生業扶助が支給される対象者について、生活保護法では、「困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者・そのおそれのある者」と定められています。つまり法律の上では、将来的に生活保護を受ける可能性のある人も対象なのです。生活困窮の将来的な抑止にも目を向けていることは、生業扶助の特徴になります。

生業扶助では、事業を営むための「生業費」、就業に必要な技能を修得するための「技能修得費」、就職のために直接必要とする衣類代などの「就職支度費」が支給されます。

8 葬祭扶助

葬祭扶助とは、ご遺体の検案、運搬、火葬や埋葬、納骨その他葬祭に最低限必要な費用が支給されるものです。葬祭扶助の支給対象となる人は、「葬儀を行う人」であるため、生活保護を受ける本人以外が、給付を受ける場合もあります。具体的には、支給される例は大きく2つあり、1つは、生活保護を受けている方が、ご親族などの葬儀をすることになった場合で、もう1つは、亡くなった人が生活保護を受けていた場合に、葬儀を行うご遺族の方などに支給される場合です。

生活保護の目的は「最低限の生活の維持」と「自立支援」

いかがでしたか。生きていく中で、人は様々な困難に出会うもの。困った時、すぐに必要な援助が受けられるよう、生活保護の制度はぜひ知っておいて下さい。