厚生労働省によると、平成23年のひとり親世帯数は、約120万世帯で、そのうち生活保護を受給しているのは、約1割とのことです。母子家庭では、生活保護を受給する際に様々な加算額を受けることが出来ます。今回のテーマは、母子家庭の生活保護について、その条件や母子加算、メリットの解説です。
母子家庭の生活保護について。
受給の条件は?
受給の条件は、他の世帯と同様に、収入と手持ちのお金や資産の合計が最低生活費を下回った場合です。
収入には、例えば
・前の配偶者からの養育費
・児童手当と児童扶養手当
・両親等からの仕送り等
も含まれます。これらを合わせて、最低生活費に足りない金額を受給できるのです。
ちなみに、児童手当と児童扶養手当の金額は、一旦は生活保護の受給額から減算されますが、その代わりに児童養育加算を受給することができます。
母子加算とは?
母子加算とは、18歳以下の子どもがいる、ひとり親の家庭に対して支払われる生活保護費の加算手当のことです。子どもは、18歳になる日以後の最初の3月31日までの子です。学年で言うと、高校3年生卒業するまでですね。母子加算という名称ではありますが、父子家庭でも受給できます。
母子加算を行う理由について、厚生労働省は、「配偶者が欠けた状態にある者が児童を養育しなければならないことに対応して、通常以上の労差に伴う増加エネルギーの補てん、社会的参加に伴う被服費、片親がいないことにより精神的負担をもつ児童の健全な育成を図るための費用などが余分に必要になる。」としています。つまり母子加算とは、食費や被服費など、生活扶助の上乗せなのです。
母子加算の理由参照:『厚生労働省 母子加算・老齢加算の経緯等について』