福祉事務所の窓口では、生活保護申請者を追い返す水際作戦が横行しています。生活保護を申請する行為自体は、受給されるかは別として、法律で認められている権利です。今回は、水際作戦や、申請が受理されやすくなるコツについて解説します。

水際作戦とは?

水際作戦とは、福祉事務所の窓口で、生活保護の申請を断ることです。具体的には、
・若くて働けるからダメ
・借金があるからダメ
・親族が近くにいるのなら親族に養ってもらいなさい。
・病気でもないからダメ
などの説明のみを行い、申請者を自主的に帰らせる方法をいいます。

これらは、職員の権限を超えた違法な追い返し作戦です。本来なら、申請を受理して、調査を行い、最終的に支給するかどうかが判断されなければなりません。そのため、申請する行為を拒否する権限はないのです。

水際作戦に対抗するには

対抗する方法は、たった一つ。「それでも、申請します」と言って、帰らないことです。水際作戦とは、申請者に「申請してもムダなのか…」と思わせて、帰らせることで、申請者が自発的に取り下げたものとして扱います。そのため、申請を拒否したわけではないという言い訳のもと、この水際作戦が横行しているのです。けれど、申請者が「絶対申請する」と言って動かない以上、それを拒否することは出来ません。

申請を通りやすくするためのコツ

申請は2人以上で行く

生活保護の申請に行く際は、なるべく1人で行かないようにしましょう。理由は、職員から不当な水際作戦を受けた場合、1人だと、その職員の発言を後から証明してくれる人がいないからです。また、2人以上で話を聞くことで、職員も不用意な発言はしないでしょう。そのため、申請に行く際は、家族や友人などと2人以上で行くことがおすすめです。

ライフイベントを記録したノートを持参する

どうして保護が必要になったか、現状と経緯を明確に伝えるために、就労していた期間、結婚や離婚、出産、働けなくなった理由が発生した時期など、ライフイベントをまとめたノートを持参しましょう。年号で時系列に説明すれば、窓口の職員にもわかりやすい説明が出来ます。